まちだクリニックの町田です。
1月5日にgooニュースでこのような記事を見つけました。
PRESIDENT 2014年12月15日号 掲載
エボラ薬、チェキ……富士フイルム長期戦略の妙

西アフリカを中心に猛威を振るっているエボラ出血熱。その治療に、富士フイルムの抗インフルエンザ薬「アビガン」が効果を期待できるとして話題になっている。
社名のイメージとのギャップに違和感を覚えた人もいるだろうが、同社は2008年に富山化学工業を買収して、医薬品事業に本格参入していた。フィルム事業で培ってきた厳格な生産管理技術やケミカルのテクノロジーを、富山化学の創薬技術と融合させ、研究開発を続けてきた。その一つが今回、日の目を見た。

中略

医薬品事業にしても、富山化学買収は株式市場からの評価は高くなかった。事実、毎年赤字続きだったが、同社はブレることなく、10年先を見据えた研究開発投資を続けてきた。

中略

富士フイルムの長期経営戦略の成功は、短期的な利益の極大化を求める欧米的な経営に一石を投じている。

(JPモルガン証券シニアアナリスト 森山久史 構成=衣谷 康)

全文を読んでいただけると幸いですが、バブル崩壊以降デフレが続く中で会社の経営状態改善のために開発費を削られているところがほとんどだったと思います。
会社経営陣としては利益を確保できなければ経営責任を取らされてしまうので致し方ないところはわかります。社会人スポーツなども企業が抱えるチームが解散することも珍しくありません。

日本の電化製品はとても優れていると評価されていましたが、今では他国の商品開発に遅れをとっている印象もあります。
おそらく会社の収支をよくするために商品開発部門の研究費が削られていると思うので、その結果他国に追いつき追い越されてしまったのかもしれません。

これは会社だけの責任ではなく、私たち国民も「革新的で将来性があるが高いもの」を避け「実績があり安いもの」を求めるケースが多くなったことにも責任があるのではないでしょうか。

経済学でいう合成の誤謬(ごびゅう)の一端を見ているように思えます。

先日、大村智先生の事を書かれた本の事を紹介しましたが、ジェネリック医薬品ばかりを使用していては将来、新薬の開発が困難になってくるかもしれません。

これは決して医薬品や電化製品だけの問題ではありません。
自動車や機械もそうです。

大病を患ってから大慌てをするのではなく
人間ドックや健康診断をうけて病気の早期発見・早期治療で本人や家族の体と心のダメージを最小限にすることこそ大事ではないでしょうか。

そして私たちが暮らす社会の中においても電気・水道・ガス・道路・トンネル・橋・鉄道といったインフラも「とりあえず使えるから使う」「壊れるまで使う」といった方針では予期せぬことが起こった時に大変な事態になってしまうかもしれません。

日本は台風や大雪、地震などの自然災害が多い国です。
来週の土曜日、1月17日で阪神淡路大震災から20年になります。
そして3月11日は東日本大震災から4年になります。
昨年は御嶽山の噴火があり、最近は桜島の噴火も懸念されています。
日本中どこで何があってもすぐに対応できるような国づくり(国土強靭化)を進めていってほしいと思います。

富士フィルムの新薬の記事から広げた風呂敷が大きくなり過ぎてしまいました。

当クリニックは胃・大腸カメラ検査と予防接種を行っています。
人間ドック等で精密検査を勧められたが検査を受けられていない方、症状があるが検査を受けられていない方はお気軽にご相談ください。

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