メディエーターは動詞mediate(調停する、仲裁する)の名詞mediatorで調停人、仲裁人と言う意味です。
調停人、仲裁人という名前は聞いたことがあると思いますが実際にどんなことをしているのかあまりイメージがわかないと思います。

医療とはあまり関係ないようにも思えますが、実際には医療の中でも様々なトラブルが発生した場合メディエーターという考え方が必要になってくる事があります。
医療メディエーター協会というものもあり、医療従事者に対してメディエーター教育を行っています。
私も2度ほど講習を受けたことがあります。
はじめに受けた講習で紹介してもらった漫画「メディエーター霧島丈一郎」です。

メディエーター霧島丈一郎
(この本を購入後に勤務先のスタッフに貸したところ、誰が持っているかわからなくなってしまい泣く泣く買い直してしまいました。)

漫画の中では離婚調停や国際紛争における武装解除、カジノ導入是非をめぐる市民対立、ヤクザの対立などをメディエーターが介入していく様を描いています。
この漫画を読むとメディエーターというものが理解できると思います。

医療も診察、検査、診断、治療、リハビリなどいろいろなことがある中で様々なことを患者さんやその家族と対話しながら進めていくのですが、お互いの思いの方向性が同じであっても見ている角度や時間軸が違うと誤解が生じてしまうことがあります。

人はそれぞれ考え方が違います。
夫婦、家族の間でも全く同じ考えというのは少ないかもしれません。
自分の主義主張を押し付けてばかりではもう一方がやりきれなくばかりです。

そのようななかで生じたお互いの思いの違いを修正し歩調を合わせていくためにはメディエーターという考え方はとても役に立つと思います。

まちだクリニック