病院では患者さんのことを記録する「カルテ」があります。
カルテとはドイツ語でそのつづりは「karte」と書きます。
英語で表すと「カード、card」になります。

病院で書くものは「診療録」といい、英語では「medical record」になると思います。
カルテという言葉が示す通り、かつて日本における医学はドイツからもたらされた医学情報をもとにしていて、カルテに記載される言語もドイツ語が主流だったでしょう。

医学部では英語教育の他に第二外国語としてドイツ語を学びました。
(ドイツ語の他にラテン語の授業もありました。)
大学によってはドイツ語とフランス語が選択できるような所もあるようです。

今もカルテをドイツ語やフランス語で記載している医者がいるかもしれませんが、ごく少数ではないでしょうか。
英語で記載している医者もいるでしょうが、ほとんどは日本語で記載していると思います。
私ももちろん日本語で記載しています。
ところどころ英語の単語を交えていますがほぼ日本語です。

かつては患者さんに見られてもわからないように外国語で書かれていたのでしょうが、それだと他の人がみても書かれた言語の知識がなければ暗号と同じく読めません。
同じ病院でも他科の医者にとっては使う用語も違いますのでよくわからなかったりします。

さらに今ではカルテの電子化が進み院内全ての職種が同一のカルテを使用していることが多くなりました。
(紙カルテの頃は診療科別にカルテを使っているところがほとんどでした)
医師だけでなく看護師、放射線技師、リハビリ、薬剤師などが同一のカルテに書き込むわけですから共通言語で書けば誰が読んでもきちんと情報が入手でき、誰が書いても情報が伝わるようになりました。

電子カルテのメリットとしては「達筆すぎてよめない」ということが無くなりました。
直筆だと読めない記載があったのです。(まれに悪筆で読めないというのもありました)

電子カルテの恩恵は大きいのですがデメリットがないわけではありません。
最近の電子カルテはわかりませんが、絵の情報を入力するのがやや困難なことがあります。
お腹の絵を描いたり、のどとか手足の絵を描いたりするのがキーボードだけでは難しいです。
(最近のタブレット端末をつかうことで改善されてきていると思います)

入力された文字の大きさや色を変えることによってある程度情報に強調をつけたりすることができますが、手書きの方が容易です。
また、入力漏れをなくすため、時間を短縮(容易)にするためにカルテに入力する文言を登録しておくことも可能ですが、これを多用してしまうとどの患者さんのカルテを見ても同じことしか書かれていない様に見えます。

紙カルテだと読み直した時に診療して(書いて)いた時の事を思い出しやすいのですが、電子カルテだと今ひとつかもしれません。

こういったことも技術の進歩で少しづつ解消されていくと思います。それ以外に関しては電子カルテのほうにメリットがあります。
タブレットとクラウドが電子カルテを一新してしまう可能性はありますが、電子カルテについていけない私は紙カルテを使用しています。

内視鏡検査報告書はパソコンで作成していますが、当クリニックのカルテはまだ当分「紙カルテ」でいきたいと思います。

まちだクリニック