過敏性腸症候群とは、下痢・便秘・腹痛・腹部膨満感などの症状を繰り返す慢性疾患です。もともと胃腸が弱いと自覚をしている方は、病気である可能性を疑うことをしませんが、上記の症状が当てはまる場合には過敏性腸症候群の疑いがあります。過敏性腸症候群は、環境の整備も含めた適切な治療を施すことができれば、症状を改善することが可能です。過敏性腸症候群には個々人によってタイプが異なるため、それらに対して適切な治療を行う必要があります。
上記の症状は、基本的に大腸に何らかの異常がある際に引き起こされますが、検査をしても器質的な異常を発見できない(見た目では異常が無い)場合には、過敏性腸症候群と診断されます。過敏性腸症候群は精神的なストレスと深く関連していると考えられており、症状がいつ起こるか分からないという不安から、日常生活を満足に送ることができないという方も多くいらっしゃいます。健康で豊かな生活を手に入れるためにも、過敏性腸症候群の疑いがある方は専門医による診察を受けるようにしましょう。
現在では、過敏性腸症候群の原因をはっきりと特定することはできていません。ですが、器質的な異常がないにも関わらず症状が現れることから、腸管の働きに関与している自律神経に何らかの異常が起きることによって、過敏性腸症候群が発症すると考えられています。
自律神経の関与以外にも、食事を中心とした生活習慣・腸内細菌も可能性としては指摘をされているため、これらの可能性も踏まえた上で治療を行っていくことが肝要です。
過敏性腸症候群の治療は<薬物治療>と<生活習慣改善>の2つを行います。
「薬物治療」では、腸内環境を整える薬や、腸の過敏反応を抑制する薬など、患者様の病態に応じて適切な薬を選択します。また、これらのような腸管に直接作用する薬だけでなく、抗不安薬など精神面にアプローチする薬を使用する場合もあります。患者様の心理状態や環境を考慮した上で、ご本人と相談をしながら使用する薬を決定します。
「生活習慣改善」では、食事と睡眠に焦点を置いて治療を行います。偏食ではなく栄養バランスの良い食事を心掛け、十分な睡眠を取れるように指導していきます。また、あまりにも精神的負荷が掛かる環境はできる限り回避できるよう、生活環境の整備もご本人と相談しながら行います。
過敏性腸症候群は、その病態の特性上、上手に付き合っていく方法を見つけていくことが重要です。当院では、患者様の生活環境を考慮した上で、より良い生活を送るための治療を行うことを意識しています。過敏性腸症候群にお困りの方や、困りながらも治療を諦めてしまっている方は、まず一度、当院にてお気軽にご相談下さい。
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