まちだクリニックの町田宏です。

麻疹に関するニュースがありました。

麻疹:大規模コンサートに感染者 2次感染可能性を警告
2016年08月24日 毎日新聞
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12159-0825m040024/

 千葉市の幕張メッセで14日に開かれた人気外国人アーティストのコンサートに、麻疹(はしか)に感染していた男性が参加していたことが判明。潜伏期間の10日が経過し、接触者に症状が表れる可能性があることから、関係各都県の医療関係者などが24日、注意を呼び掛けた。

 患者の男性は兵庫県西宮市在住で、同市の発表によると発症の10日以内にインドネシアのバリ島を訪れていた。9日に39度を超える発熱があり13日以降、全身に発疹が表れた。その状態で13~15日に神奈川県と東京都内を訪問、14日には千葉市の幕張メッセであったコンサートを観賞していたという。主催者によると、同日のコンサート参加者は約2万5000人だったという。19日に西宮市内の医療機関で麻疹と診断された。また、患者の男性の同居家族3人も発症が確認されている。

 国立感染症研究所によると、麻疹は空気感染、飛沫(ひまつ)感染、接触感染などさまざまな経路で感染。免疫を持たない人がウイルスに触れると90%以上が感染する。10~14日の潜伏期間を経て38度前後の発熱が2~4日続いた後、39.5度以上の高熱と共に全身に発疹が表れる。中耳炎や心筋炎などの合併症を発症することがある。さらに、まれに中枢神経系合併症を起こすことがあり、うち20~40%に後遺症が残るという。また、幼児期に感染後、学童期になってから「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」という、進行性で致死的な中枢神経疾患を起こすこともある。

 治療は対症療法以外ない。ワクチンを2回接種すれば95%は免疫ができる。

 初期症状が風邪に似ていることから、風邪として医療機関を受診した場合には2次感染の恐れもある。このため、旅行経路にある医療機関は、24日以降に発熱などで受診する患者に注意するよう呼び掛けている。【医療プレミア編集部・瀬上順敬】

麻疹は感染力の強いウイルス疾患ですがワクチン接種をしているとかなりの率で感染を予防することができます。
しかし100%安全なワクチンはなく、ワクチン接種をしたからといって100%感染を予防できるわけではないので
「副作用が心配だ」という理由で予防接種をうたない(子供にうたせない)ことが麻疹流行の原因になっているのです。

ワクチンには社会生活を営む上でできるだけ受けて欲しいものと、個人の選択によって検討すべきものの2種類に分けられると思います。
麻疹や風疹など、人から人へ感染するような疾患に対するワクチンは全ての方に接種して欲しいです。

実は怖い、妊婦さんの風疹と先天性風疹症候群【人気産科医療マンガ『コウノドリ』特集➄】
https://cuta.jp/6402
麻疹ではなく風疹のことを取り上げていました。
お時間があれば是非ご覧ください。

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