まちだクリニックの町田宏です。

胃カメラ検査で胃の中に食べ物を見ることは珍しくありませんが
食べ物以外のものを「異物」と称します。
異物の代表的なものにアニサキスなどの寄生虫や薬やお金、ボタンなどがあります。

胃の痛みを訴えて来院された方に内視鏡検査を行ったところ薬のシートが確認されました。

PTPシートごと飲んでしまったようで、食道や胃に潰瘍ができていました。
PTPシートの角は硬いので食道や胃を傷つけてしまいます。
鼻からの胃カメラを行っていたので一度カメラを抜き、口からカメラを入れ直します。
鉗子を使って異物をつまみながらカメラを抜きます。
食道の蠕動運動に逆らってPTPシートを抜いていきますので食道を傷つける恐れがありますので
ゆっくり丁寧に抜いていきます。
異物を摘出した後は再度鼻からカメラを挿入し、食道や胃・十二指腸の潰瘍(傷)や出血がないかどうかを確認します。

シートを誤って飲んでしまったという訴えがあればすぐに内視鏡を行おうということになりますが
異物を飲み込んだという自覚がない事が多く、すぐに内視鏡検査ができない施設では「とりあえず胃薬を処方しておきましょう」ということになります。
しかし、異物を除去しなければ症状は改善しませんし、胃から出て行ってしまうと回収する事が困難になります。
今回のケースでは早く検査を行い異物除去ができたので良かったと思います。

「骨」は食道や胃に刺さったりすると穴を開けてしまうことがありますので胃カメラ検査で発見された場合は摘出しておいたほうがいいでしょう。
鳥の唐揚げのなかに骨のかけらが入っていることもありますので、よく噛んで食べるように心がけておくと飲み込む前に気づく事ができるかもしれません。

まちだクリニックは胃カメラ、大腸カメラ検査専門で行っています。
胃カメラは鼻から行うこともできます。
胃カメラ大腸カメラともに鎮静剤を使用することもできます。
(鎮静剤をご希望される方は当日車の運転を行わないようにしてください)

胃・大腸検査やピロリ菌の検査・治療をご希望の方はお気軽にご相談ください。
内視鏡関係以外はやけどなどの傷の処置を行っています。

まちだクリニック