まちだクリニックの町田です。

主食をやめると健康になる
主食をやめると健康になる 江部康二著

この本を読んで江部康二のファンになってしまいました。
大学病院に勤務していたころは消化器外科で手術をしていましたので
手術前後の栄養管理を点滴で行うことがほとんどでした。

脳外科や心臓外科、呼吸器(肺)外科などは手術が終わって意識が戻れば比較的早くに食事が再開されますが、消化器外科では食べ物の通り道を手術する関係もあり食事が取れない期間が比較的長くなることがあります。(それでも今は大分短くなっていますが)

私が医者になりたての頃などは病気が進み食事がほとんど食べられない状態で来院される方も珍しくありませんでした。
そのような方の多くがガリガリにやせ細り、手術に耐えられる体力がないのではないかと心配でした。
手術前に栄養状態を改善させるために点滴をするのですが、一般的な腕から行う点滴は薄いブドウ糖液が主で十分な量を補充できません。
中心静脈栄養といって鎖骨の下や首から管を差し込み濃いブドウ糖を点滴出来る等にすることが一般的でした。(もちろんブドウ糖だけでなくアミノ酸や脂肪製剤、ビタミンも点滴していました)
それでもブドウ糖を多くを入れると血糖値が上がってしまい血糖値を下げるためにインシュリンの注射が必要になってくることも珍しくありませんでした。
当時の助教授にブドウ糖だけでなく脂肪製剤の点滴を増やすように言われましたが、保険診療の関係で脂肪製剤の点滴は制限がありました。(今はどうかわかりません)

ブドウ糖以外のアミノ酸や脂肪では血糖値に影響を与えないことはわかっていましたが、血糖値に関して「主食を抜けば血糖値の上昇は抑えられる」というところまで気がついていませんでした。
(実際に糖尿病の患者さんを治療することもありませんでしたから)

江部先生のこの本を読み、糖尿病の食事指導は間違っているのではないかと思いました。
また、食事や普段から口にするものを改めて見直すと現在は糖質過剰となっているのではないかと思いました。

日常の食事が糖質過剰でそれによって膵臓が酷使され、その結果として肥満やメタボ、糖尿病になっているのだとすると糖尿病発症する前から過剰な糖質を摂取しないように心がけることが大切ではないかと思います。
そのためにも「主食をやめる」という発想の転換がとても大事だと思います。

まちだクリニックは胃カメラ、大腸カメラ検査専門で行っています。
消化器医の立場からも糖質制限(MEC食)という考え方はとても大事だと思います。

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